朝日新聞で藤村Dが連載している「笑ってる場合かヒゲ 水曜どうでしょう的思考」で大泉さんの新作にかける意気込みが紹介されていました。
昨年は大河で忙しかった大泉さん。
今年こそ新作をやるというということで、やる気満々のようです。
一年の計は元旦にあり!大泉洋のどうでしょうにかける意気込み
去年あたりからディレクター陣よりも、大泉さんの方がどうでしょうの新作をやりたがっているとのことで、新年早々、藤村D宛にメールが来たそうです。
大泉さんから元旦早々にメールが届きました。「今年は水曜どうでしょうをやるということで気合が入ります!」と。どうやら、かなりやる気満々のようです。
水曜どうでしょう新作撮影へ 藤村D「大泉さんやる気」:朝日新聞デジタル(以下同)
元旦から、大泉さんの方からこのようなメールが届くとは。
本当にやる気満々ですね。
最近では用事がある時にしか連絡してこないのに(笑)
今年の大泉さんはひと味違う。
これは期待せずにはいられません。
楽しいロケなんてない どうでしょう班の仕事の流儀
日本中どころか、世界中を旅して回っているどうでしょう班。
レギュラー放送をしていた時には、実はロケは楽しくなかったとのことです。
ロケの最中に大泉さんがこんなことを言ったそうです。
「どうでしょうのロケに楽しいロケなんてないんだ。出来上がったVTRが面白おかしいだけで、我々は誰も楽しいなんて思ったことはないよ」
これは意外な言葉ですね。
しかし四国八十八箇所3でも、リーダーが 「どうでしょうのロケって思ったよりつまらないんですね」と漏らしたりしてますから、実際楽しいと思ってロケを行っていたわけじゃなかったようですね。
その理由として、藤村Dは次のように言っています。
それは、本当にその通りなんです。誰もロケなんて楽しみにしていなかった。それよりも不安ばかりが先に立っていました。「このロケが面白くならなかったらどうしよう」って。
不安に駆られてロケを行っていた。
だからロケが始まる前は、楽しみになんてしていられなかった。
その理由は、彼らにとって、水曜どうでしょうは「仕事」だから。
仕事って、どうしたって遊びのように楽しくはないんです。遊びで野球をするのはとても楽しいけれど、プロの選手は常に不安と隣り合わせです。「打たれたらどうしよう」「打てなかったらどうしよう」と。
彼らは面白いコンテンツを作って、視聴者に楽しんでもらうことが仕事です。
そのために力を注いで番組を作っています。
だから「面白くなかったらどうしよう」という不安に駆られるわけです。
でも試合に勝つためには、一流の選手になるためには、自分を無理やりにでも奮い立たせて「野球を楽しもう!」という気持ちになることが一番大事なんだと思います。
僕らはあの頃、誰もロケを楽しみにしていなかったから、誰もが必死で「楽しもう」としていました。「面白くならなかったらどうしよう」というプレッシャーに押しつぶされないように、誰もが本気で「楽しい!」と思える瞬間を探し出していました。
とても矛盾しているんだけど「仕事が楽しいなんてあり得ない」と僕は思っている、でもそれを「なんとか楽しくしよう」「なんとか楽しもう」とすれば、そこにこそ良い仕事が生まれるんだろうと。
当時、北海道で絶大な人気を誇っていた水曜どうでしょうは、常に面白い内容を求められてしまうものになっていました。
そのために必死にもがき、苦しみ、本気で「楽しい!」と思える瞬間を生み出そうとしていたのでしょう。
それが彼らの仕事の流儀なんだと私は思います。
しかし東京のキー局と違い、地方局の規模では、投入できる人的資源も少なく、企画を考えるにも、ロケをするにも、すべて自分たちでやらなくちゃならない。
いろんな作業が降りかかり、ディレクター、出演者共に、もはやキャパシティを超えてしまっていたのでしょう。
そんな状況の中で「なんとか楽しくしよう」ともがいても、満足のいくレベルで仕事をすることができなくなっていってしまったのかもしれません。
そして2002年、6年間のレギュラー放送の終了。
以降は数年に一度のペースで新作を作るようになりました。
それと並行して行われている全企画のDVD化。
これについても、藤村Dは興味深いことを言っています。
今思えば、僕が「水曜どうでしょう」のレギュラー放送をやめ、DVDの制作を始めたのも、そこにひとつの理由があったのかもしれません。6年間、不安を抱えて撮り続けてきたVTRはどれも面白いものばかり。それを編集し直してDVDにすることには、なんの不安もありません。「もう僕はあの、ロケに旅立つ朝の、緊張感に満ちた不安から解放されるんだ」と。
一見これは「楽」に仕事をしているように取られてしまいます。
しかし、私はそうではないと思います。
6年間、抱えて続けてきた不安を、いったん立ち止まり、落ち着いた視点で見直す。
そうすることで不安が払拭され、改めて仕事に前向きに向き合うことができるようになる効果があったのではないでしょうか。
それが次の企画に繋がったのであれば、アリだったと思います。
良い仕事をするための撤退。
流行りの言葉で言えば「逃げるは恥だが役に立つ」ってとこでしょうか(笑)
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不安を抱きながら新作に挑むどうでしょう班
不安に駆られながらも、「なんとか楽しくしよう」とロケに向かう。
どうでしょう班にとって、このスタンスは今でも変わらないことでしょう。
「今年は水曜どうでしょうをやるということで気合が入ります!」
元旦に藤村Dに届けられた大泉さんの言葉。
「楽しみにしています」ではなく、「気合が入ります!」
これは、必死で楽しもうとする「決意表明」なんだと私は思います。