さらば大阪名物

吉本新喜劇島木譲二さんがお亡くなりになった。

強面の見た目とは裏腹に、とてもチャーミングなおじさんで、毎週新喜劇で上着を脱いで胸板を連打するパチパチパンチは、大阪名物という代名詞にもなった芸である。あまりに叩きすぎて、ダメージが溜まりすぎ、医者に禁止され、新たに灰皿で頭を叩くポコポコヘッドを生み出し、さらに医者に怒られるという楽しいおっさんであった。とにかく多大なインパクトを与えてくれた、大衆演劇の顔ともいえる役者さんで、ハリウッド映画、ブラック・レインに出た時は非常にびっくりしたものだった。

 

新喜劇での役回りは、たいてい借金取りなどの怖い役が多かったが、自分の体を痛めつけることはしても、他人を痛めつけるようなことはほとんどしなかった。

あのスキンヘッドとかすれ声が聞けなくなったのは本当に残念である。

 

今年は竜じいこと井上竜夫さんもついに三途の川を渡ってしまい、新喜劇を牽引してきたベテランさんの訃報が続いている。永遠に生き続けることはできないけど、知っている顔がいなくなっていくのは、本当に寂しい。

島木譲二さん、本当にお疲れさまでした。先に逝った新喜劇の面々と、あっちでも楽しい舞台をやってください。

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