水曜どうでしょう 粗大ゴミで家を作ろう 感想

さあ、今回の水曜どうでしょうは「粗大ゴミで家を作ろう」を見ていこうと思います。この企画、現在は地上波では放送されません。おそらくゴミを勝手に回収してというところが引っかかるんでしょうね。捨てられたゴミは一応各自治体に所有権があるらしく、それを勝手に持ち去ると窃盗罪になることがあるようです。まあ、資源ゴミを大量に持ち去り、転売している不届き者がいるご時世では、それを誘発する恐れのある内容は放送できない、という判断でしょうか。普段、反体制派を自認するどうでしょう班スタッフも、長い物には巻かれろというスタンスなので、妥当な判断かと(笑)これに関しては、DVDで見るほかございません。

テレビでやる企画なのだろうか 

さて、番組は1996年10月16日午前1時20分、HTB通用口から始まります。前置きもなく、VTRのスタートから本題に入るところは、まだミスターさんも慣れていなかったんでしょうな。「さて、大泉さん、やはり今いくらですね、住宅金融公庫金利が下がっている時代とはいえ、やはりマイホームというのは夢のまた夢の世界ですよね、我々庶民にとっては」と始まります。ちなみに当時(1996年10月時点)の公庫の金利は3.25%でした。2016年12月時点の金利は1.27%で、当時より圧倒的に低いですが、1996年以前の金利が4~5%以上で推移していたので、当時としてはかなり安くなっていたんですね。

 

そんなわけで今回は、庶民には高嶺の花のマイホームを建てよう!という企画です。滅茶苦茶テンションの高いミスターさんとは対照的に、不機嫌な大泉さん。「この番組に出るたび、ぶーたれてるけどね、今日もやだ」とぼやく始末。そりゃ夜中の1時に企画の内容も知らされずに呼び出されりゃあ不機嫌にもなりますわな。そしてミスターさんから企画の説明。「札幌市内の粗大ゴミを集めて、家財道具一式、で、お家を作ろう!という企画ですよ。だから今からゴミ集めに行きます」苦笑いしかできない大泉くん。「知らないですよ、僕は。行かないですよ、そんな。」とやる気がない。うん確かにテレビでやる企画としては、あまりにもアレな感じです。でもすでにジャージ(勝負服)姿でタオルを首に巻き、軍手もつけて準備万端。しかもすでにトラックの荷台に乗っちゃってるし…。ディレクターに言われるがままに状況を受け入れてます。「いろんなゴミ落ちてるから。何見つけたい?」とテンションの高いミスター。「僕はね、大型のワイドテレビ。あと電子レンジも!」とノリノリです。そしていざ出発。「いけてんでしょうかね?この企画」と大泉くんが不安を口にすると、「どうでしょう?」と首をかしげるミスター。いや、あんたが考えた企画じゃねーのかよ(笑)

 

 意外にたくさん落ちている

 さて、最初の獲物はなんといきなり電子レンジ。おお、ミスターさん、ご希望の商品ですぜ。ただ、あまりにもボロい(笑)しかも扉が開かない。大泉くんも「これは捨てるよねって物だよね」って言います。しかし「コンセント生きてるから」と諦めないミスター。隣に捨ててあった、ボロボロの丸イスと合わせて、もっといい物があったら交換することを前提で持っていくことに。イス2脚と電子レンジをトラックに積み込みます。あとは「ワイドテレビ」があれば言うことない。しかしこの2人、もはや廃品回収の業者にしか見えん…。

 

軽トラを流していると、また何か捨ててあるものを発見。何とベッドやソファ、カーペットが捨ててある。これも積み込み次の現場へ…。「大泉くん、ゴミの宝庫だ」と言った所で掃除機をゲット!しかし、ホースがない!「まあどっかで見つければいいんですよ」と積み込む大泉くん。ここで大量にいろいろなものを積み込みます。積み込み作業中、ミスターさんが一言。「この企画ってさ、スタッフとかみんな働くのかと思ってたら、僕らだけ」そう、2人しか作業してないんですね。嬉野さんがカメラをパンしたら、藤村さんと他2名が映ってました。結構積み込んだところで時計を見るミスター。時刻は午前2時。スタートしてまだ30分。朝7時までやるらしいです。あと5時間もやるんかい…。

 

さて、ゴミの宝庫での戦利品は、イス、テーブル、ソファ、電気スタンド、掃除機(ホースなし)すでにトラックの荷台は荷物で埋め尽くされてるんですが…。そして次の現場では、テレビを発見!なんとテレビデオ!しかもベータ!マニアックすぎる(笑)だけど、残念ながらワイドじゃない。でもまあレアなんでゲットしていますね。そこでもうひとつ見つけたイス。「これ、イスはもういらない?」と聞くミスターに「いらない。余ってますから、このてのイス」と返す大泉くん。感慨深げに「なんかあれだね、時代変わったね。僕らはもう選べる立場になったんだ、もう」と言うミスター。そうだね、とりあえずついさっきまで、何でも積み込んでたもんね。「この段階でもう選んでますもん、このイスはいらないなんて。その前にあのバーのイスを捨てるべきですよ、これ選ぶなら」ともはや選別の段階に突入しています。しかしあまりに積み込みすぎて、一番下にあるものが取り出せない状態。仕方なく整理整頓をします。ここはさすがにスタッフも手伝ってますね。

 

そして次の現場では大泉くん曰く江戸川乱歩の小説に出てきそうなセンスの悪いソファをゲット。さらにミスターがストーブとガス台を発見。しかもガス台は2台あるので、良い方を選んでゲットしようとするも、並べるときにミスターが壊しちゃって最初のものに決定。そしてついに冷蔵庫を発見!家財道具が着々とそろっていきます。確かに見た目はただの箱みたいなんだよな。開けてみると「臭っ!」そう、電源を抜いた冷蔵庫って、何でか知らないけど臭くなるんですよね。運ぶ際に臭いから「絶対開けないでくださいよ」と言うも、そこはお約束、しっかり開けて臭いをお見舞い。とにもかくにも、くさい冷蔵庫をゲットします。

 

深夜の酔っ払いおやじが今回のハイライト

さて、企画開始から1時間半で、ほとんどの家財道具がそろったと言っているとベッドが捨ててあるのを発見。もはやトークの間もない始末。ベッドを物色してるとパトカーが(笑)ヤバいことをやってるわけじゃないけど取り合えずライトを消すミスター。別口の方が捕まっているうちにとっとと逃亡します。逮捕される瞬間を、自前のカメラで撮影するとかなったら、もはや自作自演のヤラセニュースだよ。


あらかた荷物も集まった午前3時15分。まだ2時間しか経ってなかったんだ。別の地区も粗大ゴミの日だというので、そっちにも食指を伸ばすご両人。車を走らせていると、掃除機を発見!今度はホースが付いてます。道端にポツンとある掃除機。「なんかやですね、ヤラセのように置いてあるなぁ」と言うように、不自然な感じで捨ててあるけど、ホースの魅力には勝てず、こちらもゲット。

 

さらに車を走らせていると、正面から自転車に乗ったおじさんが。フラフラとしていると、画面から外れた瞬間、転倒!おいおい、こんな微妙なハプニングはいらないぞ。爆笑するご一同。誰も触れなかったけど、時刻は午前4時頃なわけで、そんな時間に自転車に乗ってるおやじっておかしくないか?

 

車内で盛り上がっているとすごいものを発見。なんと卓球台でございます。何でこんなもんが捨ててあるんだ?もちろん回収。「娯楽ができたね」とご満悦のミスター。さらにラジコンとスリッパ、豪華な食器棚、敷ふとん3枚を発見。布団多いな(笑)オマケで扇風機を回収したあと、雨も降ってきてそろそろ辞めようかというところに超大物発見!なんとエレクトーン。さすがに重そう。ってかトラックの荷台にもはや乗せるスペースがあるのか?さらにラジオ、日本人形をゲットしたところで午前5時40分。スポーツ、音楽、芸術がそろってご満悦のご両人。家財道具の回収は終了し、札幌市内の超高級住宅街(笑)宮の森へ移動し、家具のレイアウトを開始します。

 

宮の森に響け!

今回収穫した家財道具は、テレビデオ・ラジオ・エレクトーン・冷蔵庫・ストーブ・電子レンジ・ガス台・ジャー・食器一式・掃除機・食器棚・ソファー・ベッド・敷ふとん×3・電灯・ゴルフバック・卓球台・テーブル・カーペット・日本人形他多数というラインナップでございます。それを8畳のスペースに詰め込んでいきます。


まずはキッチン回りからスタート。ガス台・冷蔵庫・電子レンジを設置します。冷蔵庫の上にレンジを置いたけど、レンジの方が幅があるので不安定。「明るいとこで見たら絶対拾わなかった」というくらいに汚いレンジ。ビジュアル的には小型テレビです。次にリビングの設営。奥に食器棚とテレビデオを置き、ソファを設置し、応接間みたいな感じに。大泉くんは「おれんちこんな感じだもん」というくらい普通の部屋と化します。そしてベッドの設置。開いたスペースにミニソファを置いて、次はエレクトーンの設置場所の検討。ベッドの隣に設置しますが、もはや敷地をはみ出してます(笑)そしてとどめは最後に拾った日本人形をテレビデオの上に置いて完成。「旭川のおばあちゃんちはこんな感じでしたよ」と大泉くんは言います。

 

ソファに寛いで乾杯をするご両人。懸案事項として残っている、家電製品の作動チェックに入ります。まずはラジオ。こちらは残念ながらうんともすんとも言わず断念。次はテレビデオ。電源は入るものの、チャンネルがぶっ壊れていて画面が映りません。そこでミスターさんが人間アンテナに。雑音の合間についに音が!「メガネの和光って言いましたよ!」とはしゃぐ大泉くん。さらに「ポンキッキーズが入りましたよ!」と興奮してます。そして次は扇風機の動作確認。しかし羽が外れる惨事に。さてお次はポツンと捨てられていた掃除機。十分使えるレベルで問題なし。そして大物エレクトーン。自分はやってたから弾けるという大泉くんが試し弾き。曲はドヴォルザークの「新世界」…ではなく、鍵盤に指を置いた瞬間にわかる「ねこふんじゃった」(笑)しかし電源入れてなかったので鍵盤をたたいても鳴りません。電源を入れると無事に音が出たエレクトーン。軽快な「ねこふんじゃった」が宮の森に響きます。

 

家電製品のチェックが終了したあとは、お待ちかねのスポーツタイム。大物、卓球台の出番です。しかし、ラケットとピンポン玉がなかったので、バドミントンのラケットとベコベコのバレーボール。当然弾むべくもなく、むなしくも地面に転がるだけで、全然運動になりません。


最後はマイホームコントで。大泉さんの「ねこふんじゃった」で終了でございます。

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