はい、そういうわけで、今回は「闘痔の旅」をお送りいたします。
そもそもなぜ闘痔なのかというと、サイコロ1の新大阪駅で、大泉くんが「僕は痔です」と告白したことが事の発端。
その痔を治そうと、親切心からか、ただ単に面白がっているだけなのか、みんなで大泉くんのために温泉巡りをすることと相成りました。
さてさて、いったいどんな温泉を巡るのか?
それでは参りましょう、「激走24時間闘痔の旅 第1夜」
病に冒された 友を救うため 仲間が立ち上がった
時は1996年11月9日午前3時7分。企画のために大泉くんはHTBへと出向きます。
打ち合わせ用のソファに掛けるなり開口一番「聞こうじゃないの」と言う大泉くん。
「今日は何をするのか」相変わらず何も聞かされておりません。
それなのにこんな朝早く(というか、まだ夜中)に江別市の実家(当時は実家住まい)から、札幌市のHTBまで出向く大泉くん(笑)
これから彼の身に降りかかることを考えると、気の毒な気持ちになってきます。
で、企画発表。
ミスターさんから大泉くんが痔であることが発覚したので、それを治して差し上げようと提案されます。
そして会議室の黒板に張られた
「激走!24時間 大泉洋くん闘痔の旅」のポスター。
24時間、回れるだけ温泉を回る、闘痔=湯治を掛けている企画です。
午前4時、HTB通用口前に立つご両人。
浴衣にお風呂セットを持ち、いつでも風呂に入る準備は万端。
用意されたハイエースには先ほどのポスターもガムテで貼られています。
これで走行すると大泉洋は痔ですと宣伝してるようなもの。
完全に羞恥プレイですな。
そしていざ出発、運転手は大泉くん。
痔を治すために、自らハンドルを握り、温泉へ向かいます。
さて、移動の車内でそもそもの質問。
「何痔なの?」うん、そこ大事。
そして大泉くんの回答は、医師の診断を受けてないので「わからない」とのこと。
でも「おそらくですけどね、イボ痔きれ痔じゃないかなと」とテレビで自らの痔の告白をするタレント。
のちにヘリであんなことになったり、ジャングルで夜中にあんなことになったりの片鱗がこの頃から覗いています。
「一回見たんだけどね、何かこうね、粘膜が出てる感じ」と、赤裸々に自らの痔の状態を説明します。
その状態を聞いて「病院に行った方がいいんじゃないの」と言うミスター。
「最後はじゃあ病院にしようか、企画としては」との提案に「いやだよ、だったら今病院連れてってくれよ、早えよ、その方が」とごもっともな返し(笑)
さて、運転中の大泉くん、相変わらず行先を知らされてないので、わけもわからずただ車を走らせているだけ。
「どこ行くの?」との問いに「温泉」とすっとぼけた回答をするミスター。
「わかっとんねん、そんなことは(怒)」と大泉さんはご立腹(笑)
「とりあえず5号線行こう、ああ、高速は乗らないでね、金ねえから」とケチケチ道中の始まりです。
不本意ながらも下道で行くことを了承する大泉くん。
しかし「5号線ってどうやって行くの?」と運転手なのに道が分かってないという体たらく。
果たして、無事温泉に到着できるのでしょうか?
戦場を移動する兵士と、空っぽの温泉にて治療
さて、車を走らせること約2時間、一行はニセコ付近を走行中です。
無言で運転する大泉くん。
そして後ろでマジ寝をかましているミスター。
もはや、やる気の欠片も見えません。
午前6時30分。「薬師温泉」到着。
移動中ほとんど寝ていたミスターはテンション高めです。
そして早速、温泉に入る2人。
11月の早朝はかなり冷え込むようで、小走りに温泉になだれ込みます。
こちらの温泉は露天風呂で、お湯の色が黄土色に濁っているので、湯の中を移動するとまるでジャングルを移動するソルジャーのよう(笑)
露天風呂の次は内湯へ移動。
寒いのか、これまた小走りで去っていくご両人。
2秒ほど湯船の中の2人を映した後、さっさと次の温泉へ移動の車内へと画面は切り替わります。
はい、もはや温泉の紹介番組としては何一つ必要な情報を提供していません(笑)
さて、車内でやっと薬師温泉の感想を述べるご両人。
どうやら温かったようです。
うん、画面からは全然伝わってこなかった(笑)
痔の治療のための大泉さんは入る意味があったかもしれないが、若干鼻声チックになったミスターさんは、ただ水たまりに入らされて風邪を引いただけという何とも本末転倒な結果と相成りました。
そして午前8時、本日2つ目の温泉「二股ラジウム温泉」に到着。
キツネにビビる大泉くん(笑)
こちらも露天風呂とのことで岩風呂へ移動。
いざ、入浴!…と思いきや、
「しばらくお待ち下さいってなってるよ」とのこと。
通路がトタンとブルーシートってのが嫌な予感がします。
そうしたら案の定、清掃中でお湯が空っぽ(爆)
にも拘わらず、少し残っているお湯に「ケツ浸けとけ」と無茶ぶりをする藤村D。
ただ全裸で岩場に座ってるだけの状態に(笑)
とりあえずこちらは内湯にて温泉を堪能することとなりました。
さて、2湯入ってのお尻の状態はというと、本人曰く「だいぶいい」とのこと。
ミスターはホントかよって顔をしてますが、ひとまず順調のようです。
温泉トラブル発生!怒られる大泉くん(笑)
二股ラジウム温泉を出た一行は、長万部方面をめざし移動します。
そのまま八雲という所を経由し、日本海側の熊石に到着。
平田内温泉をめざします。
ミスターさん情報では川の横に穴があるとのこと。
一体どういう所なのか、ミスターの説明では全然想像できないと不安になる大泉くん。
温泉に到着するも、発見できず河原をさまよいます。
そしてやっと発見した温泉は岩場にお湯が溜まったお湯だまり(笑)
そこでお尻をだしてお湯をかける大泉くん。
もはや湯船につかることすらしねえ(笑)
ところが、衝撃の事実が。
なんとさっきのお湯だまりは平田内温泉ではなかったとのこと(笑)
気を取り直して、改めて温泉に向かいます。
しかし、先客に御婦人がいらっしゃいまして、しばらく待つことになりました。
おそらくいろいろと言われたであろうミスターさんは不機嫌(笑)
「入ってもいいですか?」と聞いたら、とんでもない剣幕で怒られたということで、ひとまず待機。
時間もあるので温泉玉子を作ることになりました。
えらくボコボコと噴き出している温泉。そこに卵を入れてしばらく放置。
さて、先客の御婦人がなかなか出て来ないので、大泉さんを交渉に向かわせることに。
無下に断られたら…と不安になりながら温泉に向かう大泉くん。
案の定、しこたま怒られて戻ってきました(笑)
最初は打ち解けるために当り障りのないところから
「こんなところにも露天風呂があるんですねえ」と言ったら、
「あるんですよ」とに素っ気なく返されて打ち解けられず失敗(笑)
「ぼくら実はテレビなんですけども、映しませんので、どうでしょう、ちょっとテレビカメラ来てもよろしいですか?」と低姿勢で尋ねた大泉くんに、
「何?あれ、さっき、テレビ持ってた人?あれですか?我々に出てけってことですか?」との厳しいお返事(笑)
「いや、そんなことはもう…」と返すも
「だけどねえ、出てけってことだよねえ、それはねえ」と畳みかけられた模様。
「せっかくの休日なのに」
「そうですよね、まあねえ」
「あと30分待ってください」
「30分ですか?」
「当たり前ですよね、そんなのねえ。私達だってねえ、これからまだ洗うとこだってあるのにねえ。だからあたしテレビってきらい」とかなりご立腹の模様(笑)
大泉くんは桶も忘れてくるくらいそそくさと逃げてきた次第でありました。
そんな状況だったので、温泉玉子に逃げる一同(笑)
キレイに出来上がった温泉玉子を食べて待つこと30分。
やっとのことで温泉に入れましたとさ。
温泉ではなく海水浴?
いろいろあってお疲れのご両人。次の温泉をめざす車内で爆睡でございます。
そして午後3時、到着しました次なる温泉は「水無海浜温泉」。
場所は函館より30km程離れた亀田半島の東の端に位置する椴法華村(とどほっけむら)でございます。
村名の由来はアイヌ語の「トトポケ」(岬の陰の意)と言われています。
なお、椴法華村は2004年に函館市に編入され、現在はありません。
さて、水無海浜温泉、こちらの温泉は何と海に隣接する温泉です。
その温泉はというと、一応浴槽らしきものがあるけれど、ガンガン海の水が入っちゃってるもの。
満潮時は水没し、干潮時のみ入浴できる温泉とのこと。もはや温泉といえるのか、これは(笑)
「湯気が出てないもの」と言うまでもなく、打ち寄せる波がドバドバ入っています。
「冗談じゃないよ、どう見たって海だよ!」と入浴拒否の姿勢を見せる大泉くん。
「こんなところに誰が入れるか!」といった次のシーンでは全裸で心臓マッサージ(笑)をする大泉くん。
11月の海っぺりで、海水がガンガン入ってくる、もはや温泉ともいえない代物に、痔を治すために果敢に挑みます。
いざ入浴するも、案の定打ち寄せる波を頭から被る大泉くん。
もはやただの海水浴でございます。
さて、温泉?からあがり、函館市内を移動中の御一同。
ミスターさんに「どうだい、お尻の調子は?」と聞かれるも
「海に入っても痔は治らんだろう」とごもっともなご意見。
でも塩水で洗えば少しはましになるんじゃないかと思ったりなんかしたりして…。
ただ用を足した際、快調だったようで、湯治の効果が出てきているような自覚が大泉くんにもあるようです。
そうこうしている内に、ミスターさんから「ちょっと左に入ってた方がいいな」とのご指示。
言われるがままに左折し、進む大泉くん。
あなた、とんでもない方向に向かってますよ(笑)
そこで大泉くんに気付かれないように、本日の温泉を振り返るミスター。
よくよく考えたら、ほとんどまともに温泉に入れてないことが発覚。
やたら温い露天風呂に、清掃中でお湯のなかった温泉。
川っぺりで温泉と間違えたお湯だまりに、怒られた平田内温泉。
そしてもはやただの海。
ほんとロクな温泉がないな(笑)
温泉の話題で気を逸らして道を誘導するミスター。
「今度はどちらの方に向かうんですか」と聞く大泉くんに、さらっと「今書いてあったじゃない」と言うミスター。
看板を覗き込む大泉くん。
「北埠頭?フェリー?」
はい、あなたまた騙されてますよ。
「オイ待てよ、オイ待てよ!得意のフェリーか?」と事態の深刻さに気付く大泉くん。
はい、そうです。また乗りますよ(笑)
といったところで、お時間がきてしまいました。
次回、津軽海峡を渡り青森上陸!
めざすは八甲田山、まんじゅう蒸かし。
残された時間はあと7時間。
次回、激走24時間闘痔の旅 第2夜。
彼らの最後に見た笑撃の景色とは?