アメリカ大統領選挙

下馬評で有利と言われていたヒラリークリントンが、ドナルドトランプに敗れるまさかの番狂わせ。

6月の英国EU脱退投票の時と同じく、マスコミの予想が外れる結果となった。

過激な発言を繰り返すトランプ氏が、どんな大統領になるかは、これから見ていかないとわからないが、アメリカ国民の選んだ道は、マスコミが流す世論の情勢とは違うものであることは、考えさせられた。

 

イギリスの件もそうだが、マスコミ、インテリ層が求める世界と、中間層よりいわゆる下位と言われている層の求める世界は違うということか。

インテリ層は概して経済的に余裕のある層なので、難民問題や民族問題に対してリベラルな考えを持っている人が多いように感じる。

一方、今回ポイントとなった中間層以下のいわゆる貧困層といわれる層は、高尚な理念よりも、自分の日々の生活の糧を得ることが重要で、自分たちが仕事を確保するための政策を掲げてくれる方を選ぶのは必然だったといえる。

特にこの数年、貧困層の救済のために、中間層からの搾取が目立っていた。

その状況により、中間層が貧困層になるという現象も起こり始め、一方で富裕層の収入が増えていくという、大衆から見ると不平等な状況ができあがってきていた。

今回のアメリカ大統領選も6月のイギリスEU離脱投票も、根っこはそういった社会の不平等に対する、反発の声がモロに出た結果なんじゃないかと個人的には感じている。

保護主義が悪みたいな論調がよく聞かれるが、それを主張している者は、自分は貧困層と関係のないところにいる社会のいわゆる勝ち組であり、自分は傷つかない、キレイ事としか受け取られていないことを自覚せねば、マスコミは世の中の流れを今後ずっと見誤ってしまうだろう。

 

 

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