徒然日記

日々の出来事を記録

ガイアの夜明け11/28“陸の王者”を目指せ!

今回のガイアの夜明けはリアル陸王

ドラマも面白いが、実際の現場も面白かった。

老舗の足袋屋と巨大スポーツ用品メーカーがそれぞれ開発したマラソンシューズにクローズした特集だった。

f:id:dreamaker7:20170418231529j:plain

老舗足袋屋のシューズ

埼玉県行田市に本社を構える「きねや足袋」。

従業員40人の中小企業である。

行田市はかつて全国シェア8割の足袋の町で、200社のメーカーがあったが、今ではわずか7社を残すのみとなった。

きねや足袋は足の形にぴったりとフィットする足袋を作ることで評価が高く、狂言師野村萬斎さんらが愛用しているという。

しかし時代柄、足袋の需要は激減しており、新規の事業が必要だった。

そこで昨今のマラソンブームに着目し、マラソンシューズの開発に着手。

完成した足袋シューズが陸生ならぬ「きねや無敵」だった。

足袋シューズの歴史

足袋シューズの歴史は意外に古く、明治44年(1911年)に足袋型マラソンシューズが登場していた。

そのシューズを履き、ストックホルムオリンピックのマラソン予選会に出場した金栗四三さんは、当時の世界記録を27分も更新する記録を残した。

 

なお、オリンピック本番では途中棄権(過酷な気候だったようで参加68人中34人が途中棄権)となった。

ただ、これには面白い話があり、レース中に金栗さんは日射病で意識を失い、起きたのは翌朝で既にレースは終了。

棄権届がなかったので、記録としては「行方不明」という処理がなされて、オリンピックは終了した。

 

それから月日は流れ1967年3月。

記録を調べていたオリンピック委員会がこの記録を発見。

「あなたはマラソン競技で行方不明になったままなので、ゴールしに来てください。」とスウェーデンでのオリンピック記念行事へ招待され、ついにゴール。

記録は54年8ヵ月6日5時間32分20秒3。

マラソン史上最長記録が誕生した。

ゴール時に「日本の金栗が只今ゴール。タイムは54年8ヵ月6日5時間32分20秒3…。これで第5回ストックホルム大会の全日程は終わりました」とアナウンスされ、スウェーデンの公共テレビで放送されたとのこと。

こういう粋な計らいは素晴らしいなと思う。

足袋シューズの利点

マラソンシューズは軽くて靴底が薄いのがトレンドである。

足袋シューズは最初からこの条件をクリアしている。

しかし足袋シューズの本当の実力は、体に負担をかけない走り方が自然と身に付く点にある。

走る際に足の裏全体で着地するミッドフット走法という走り方。

番組で紹介されていた高校生は、着地の際にかかとが先に地面について、衝撃が踵を1点に集中していた。

本人も腰や体に衝撃が走ると言っていた。

番組の後半でミッドフット走法にフォームが改造されたこの高校生は、体への負担が減ったと自覚しており、また5,000メートル走の記録が30秒以上縮まっていた。


余談ではあるが、江戸時代の飛脚は足袋を履いて走っていた。

以前読んだ本に書かれていたが、一流の飛脚が1日で江戸仙台間を走破した記録が残っているという。

ナンバ走法といわれる走り方だが、基本はミッドフット走法と同じ。

職業として走る人たちの技術として、有効なものであったといえるのではないか。

スポンサーリンク
 

巨人NIKEが送り出す厚底シューズ

一方で巨大メーカーNIKEが新たに作り出したのが、これまでの常識を破る厚底シューズ。
ナイキ ズームヴェイパーフライ4%」というシューズで、靴底が二重になっていて、間にカーボンの板が挟まれている。

蹴り出しの際にカーボンがしなり、バネのように反発して前へ進む力の手助けをしてくれるという。

トライアルで公式記録ではないが、この靴でフルマラソンを走った記録は2時間25秒と、世界記録より2分も早いタイムを叩き出した。

開発者によると、つま先から着地するタイプ、足全体で着地するタイプ、かかとから着地するタイプ、どのタイプの走り方でも、速く走ることができるという。

実際に履いて駅伝を走った大学生もクッション性とバネを薄底シューズより感じていて、体へのダメージが少ないと感じていた。

まとめ

薄底と厚底、対極にあるシューズが紹介されていた。

どちらが良いというのではなく、アプローチの違いなんだろうなと感じた。

体に負担のかからないフォームを身につけるという走り方の技術を求める靴。

テクノロジーで体への負担を減らすというアプローチをしている靴。

どちらもとても興味深い取り組みで、結果がどのようになるかは楽しみである。

しかし同じ道具であれば、個々の技術の差によって記録は変わってくる。

であるならば、技術を身に付けてさらにテクノロジーを利用するというアプローチも考えられるのではないか。

Copyright (C) SINCE2016 風来海人 All Rights Reserved.